訪問看護(リハビリ)で働く不安
訪問看護ステーションや訪問リハビリテーションで働くことに対して、
最も不安に感じることの一つとして
『利用者さんの急変!』
という理由があるのではないでしょうか?
僕は訪問看護の(リハビリ)で働いているのですが、実際に急変した患者さんに立ち会い、
救急搬送してもらった経験があります。
搬送先の病院からは
『あと数時間発見が遅れていたら、命の危険性がありました。』
との報告がありました。
偶然、利用者さんの急変した時間が訪問する日と重なっていたことも、最悪の事態は免れることが出来ました。
訪問看護ステーションでは急変時の対応マニュアルはそれぞれの各事業所決められています。
それでも、在宅訪問は一人での訪問が基本となっているため、急変に遭遇したらと思うと不安が出るものです。
病院やクリニック、施設では患者さんや利用者さんに何かあったとしても、すぐに他のスタッフを呼んで一緒に状態を確認することが出来ます。
それに対して訪問看護ステーションや訪問リハビリでは他のスタッフに口頭で正確に状態説明をしなければいけません。
僕が働いていた会社での緊急時の対応を紹介します。
※繰り返しますが、緊急時の対応は各事業所のマニュアルに従ってください。まだ、マニュアルがない場合や訪問看護に興味ある方は参考にしてみてくださいね。
緊急時の対応マニュアル例
基本的に実際の訪問看護(リハビリ)は何かしらの理由がない限りは、利用者さんの家に一人で訪問することが多いです。
1人で訪問することが多いため、何かあったら緊張するかもしれませんが、手順をしっかり把握しておくと、少し落ち着いて行動することが出来ます。
何かあってから、対応を考えるのは遅いので、予め決められた手順はしっかり確認しておく必要があります。
僕はリハビリ職なので、必ず担当Nsへの報告が義務でした。
【意識があり、会話が出来る場合】救急隊が到着するまでに確認すること
①意識・COMレベルの確認
②バイタルサインの確認(血圧・脈拍(不整脈の有無)・呼吸状態)
③外傷の有無の確認(痛みのある部位の問診・打撲や骨折の有無など)
④体位変換の必要性の確認(吐き気・嘔吐、呼吸が苦しい体位になっていないか、など)
⑤服薬の確認(誤薬、飲み忘れなど)
⑥排尿・排便の確認(排泄後のショックの可能性など)
⑦食事の確認(アレルギーの有無、電解質異常の可能性)
⑧脳神経検査(麻痺の確認)
⑨主治医と緊急連絡先の確認
【意識がない場合】救急隊が到着するまでに確認すること
①意識・COMレベルの確認
②バイタルサインの確認(血圧・脈拍(不整脈の有無)・呼吸状態)
③外傷の有無の確認(痛みのある部位の問診・打撲や骨折の有無など)
④体位変換の必要性の確認(吐き気・嘔吐、呼吸が苦しい体位になっていないか、など)
⑤主治医と緊急連絡先の確認
救急隊が到着してから行うこと
救急隊が到着したら、一安心すると思いますが、救急隊が病院へ向かうまで必ず行わなければならないことがあります。
救急隊へ伝えること
救急隊から質問があると思いますが、補足で重要だと思うことは救急隊に伝えていいと思います。簡潔に正確にが大事です。
①利用者さんの状態説明。
・バイタルサインやフィジカルアセスメント、問診など得られた情報や既往歴など重要なことを正確にそして簡潔に伝える必要があります
②かかりつけ医の説明。
・受診している病院(何科を受診しているかなど)
・かかりつけの病院の電話番号
③家族情報など緊急連絡先を伝える
④自分の会社の名刺を渡す。
・所属や電話番号を伝える
救急隊から確認しておくこと
①搬送先の病院を確認しておく。
②会社や家族への報告をしておく。
利用者様の状況や搬送先の病院名など確認しておく
大事なこと
訪問看護(リハビリ)は病院や施設で働くことと違い、目の前の患者さんが急変した場合にすぐに助けを求められないことへの不安があると思います。
それでも目の前の患者さんを助けるために、大事な事は日頃の心構えや患者さんの状態を把握しておく、学びを続けていくことだと思います。
それを続けても不安は消えないかもしれません。
その不安を最小限にするために、各事業所にある
『緊急時のマニュアル』をしっかりと把握しておくこと
そして、危険予知トレーニングをしておくこと
それに尽きると思います。
色んな場面を想定しておくことで、実際に緊急を要する場面に遭遇しても
焦りや不安を軽減し、適切な対応に近づけると思います。