介護保険や医療保険などの保険サービスを利用した訪問リハビリを利用する場合には、2つの方法があります。
●訪問リハビリテーションが行う、訪問リハビリ
リハビリ専門職は『理学療法士』、『作業療法士』、『言語聴覚士』の資格を持った人のことを言います。
訪問看護ステーションにはリハビリの資格を持ったスタッフが在籍していないこともあります。その場合、看護師による運動指導や日常生活指導が行われます。訪問看護ステーションで訪問リハビリを受けたい場合は、リハビリ専門職が在籍しているか確認する必要があります。
訪問リハビリテーションではリハビリ専門職が在籍していますが、看護師は不在です。そのため、リハビリ専門職によるリハビリを受けることが可能です。デメリットとしては、看護師が必要な状態があった時の対応が不十分なことがあります。
僕が営業で関わった範囲で医者やケアマネジャーに話を伺うと、訪問看護ステーションの方が信頼を得やすいです。リハビリも訪問看護ステーションで、リハビリの専門職がいる事業所の方が信頼を得やすい印象があります。
どの事業所も特徴があるため、かかりつけ医や担当ケアマネジャーに相談してみると、色々な場所を提案してくれると思います。
今回の記事では
実際に訪問看護(リハビリ)が自宅に来たら、どんなリハビリを行うのかを答えていきます。
訪問リハビリって何をするの?(7つあります)
訪問リハビリでは病院やクリニックでのリハビリと同様に、ストレッチや運動を中心に身体を動かすような訓練を行うことが多いです。
しかし、実際には本人様や家族の要望・生活環境に合わせて様々なことを行います。訪問リハビリを受ける方の生活環境を整えて、自宅での生活がきちんと出来るようにしていくこと全てがリハビリです。
✔基本動作訓練
✔日常生活動作訓練
✔日常生活指導
✔家族指導
✔住環境の調整
✔他職種との連携
こんな感じで、利用者の状態や必要に応じて、色々なことを行っています。
順番に内容をみていきます。
✔機能訓練
リハビリと言えば、筋力訓練や歩行訓練を行っている場面がイメージしやすいと思います。
少なくとも僕が高校生の頃はこのようなイメージでした。
②高次脳(認知)機能訓練
①身体機能訓練
身体機能訓練は関節や筋肉を整え身体の柔軟性を高めたり、筋力訓練を行ったりします。
また、動きの中で、自分の身体の癖に気付いてもらうことも行います。
例えば、右手と左手を動かした際に動きや力の入り方の違いなど、、、
他には、疼痛は浮腫の予防や緩和を目的に行うことなどもあります。
②高次脳(認知)機能訓練
注意力や記憶力などに関する能力です。運動能力が保たれていても、注意力や記憶力の低下により、家での生活が困難になることもあります。
例えば
✔日付が分からなくなって、薬が飲めなくなる。
✔注意力や記憶力の低下によって、ガスや暖房の管理が不十分になって火事の心配がある。
✔散歩に出たら、迷子になって帰ってこられなくなる。
といったような様々な問題が生じます。
そのような方には、高次脳(認知)機能訓練を提供することもあります。
✔基本動作訓練
・仰向けから横向けに寝返りをする。
・ベッドから立ち上がる、座る
・歩いたり、階段を上ったり
などのような、日常的に行う動作練習を行います。
✔日常生活動作訓練
✔トイレでズボンの上げ下げが上手く出来ない。
✔着替えで前後表裏が間違いやすい、自分で着替えられない。
✔歯磨きが上手く出来ない。
✔お風呂の浴槽に入りたいけど、転倒の可能性がある。
直接、運動の方法を提示したり、反復練習を行う時もあれば、自助具を使用して練習を行う時もあります。
✔例えば、箸で上手く箸が使えない人は
✔スプーンの方が良いなら、
✔上手く握れないだけなら、
このような物を使用してもらうこともあります。
✔日常生活指導
・薬は時間や量を守れているか。
・睡眠状況はどうなっているか
・身体の清潔が保たれているか
などを確認し、必要であれば指導を行っていきます。
身体や認知機能の状態だけでなく、日常生活で起こった出来事による心理状況などを踏まえて、利用者と相談していきます。また、利用者一人で困難な場合は家族の協力や他サービスによる支援の検討が必要になることもあります。
✔家族指導
家族の協力は利用者本人にとって、とても心強いものです。しかし、家族が疲労したり、倒れてしまうような状態は避けたいです。
そのため、家族に協力をお願いしながらも、負担を減らすように工夫していくのも訪問リハビリのお仕事です。
✔褥瘡予防のために、寝ている時の身体の向きや枕の入れ方を伝える。
✔嚥下障害による、誤嚥の可能性があるので、食事のトロミの方法や嚥下方法を伝える。
✔服薬を本人に促してもらう
などと言ったようなことを行います。もちろん、全て家族に行ってもらうわけではなく、家族にとっても負担になりすぎないように、他サービスを他職種とも相談していくこともあります。
✔住環境の調整
移動を安全に行うための杖や歩行器など利用者様の状態に合わせた物をアドバイスします。
また、導線で転倒になりそうな物の移動をお願いしたりすることもあります。
他にも、玄関やトイレ、浴室などの手すりの位置や環境を整えるお手伝いすることもあります。
病院から自宅に退院した際に、病院では出来たのに自宅では出来ないということもあります。
高齢になってきたり、障がいを持つと、特定の環境では出来るけど、違う環境になると出来ないということもあります。
ベッドやトイレの高さも数センチ高さがことなるだけで、自分で立てなくなってしまうといったこともあります。
そういった時は、住環境を整えて上げることで、自立を促しやすくなります。
✔他職種との連携
リハビリ職員は自宅に訪問し、利用者の状態に合わせて、必要なリハビリを提供していきます。
ですが、リハビリでは行うことが出来ないこともあります。
その際は医師や他職種に相談することもあります。
利用者の状態を把握し、様々な職種で多方向からより良い状態で生活できるように情報を共有しあっています。
✔まとめ
✔基本動作訓練
✔日常生活動作訓練
✔日常生活指導
✔家族指導
✔住環境の調整
✔他職種との連携
悩みは抱え込まず、かかりつけ医やケアマネジャー、事業所に相談してみることが大切です。
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