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バイタルサインの測り方。基礎から確認してみよう。

看護師note

看護師が毎日確認を行うバイタルサイン。リハビリでは運動前後で測定するなど日々の業務で頻繁に行われます。
今回はバイタルサインの基礎知識を確認していきます。

バイタルサインとは

バイタルサインは生命兆候ともいわれ、一般的には脈拍、呼吸および体温の3つの生理機能を示すが、時にはこれらに血圧を加えて4種類とすることもあります。

バイタルサインの正しい測定方法

バイタルサインの正しい測定方法を確認していきます。

脈拍

日常の診療で最も普通に使われているのは橈骨動脈の触診です。

【測定手順】
①準備をする。
了解を得る。安静座位または仰臥位のリラックスした姿勢で行う。

②脈を触診する。
橈骨動脈の上に検者の3指(示指、中指、薬指)を当てます。

③測定をする。
1分間測定する。場合によっては30秒測定し、1分間の数を計算することもある。

脈をよく触れない場合
患者に手掌を握ったり拡げる動作を10~15回程繰り返してもらうと、脈拍が触れやすくなることがある。
また、検者は指先に力を入れすぎないように触ることも大事な要素である。

呼吸

呼吸は脈拍の測定とともに最もよく観察されるバイタルサインです。

【測定手順】
①安静座位もしくは仰臥位にて1分間測定する。

自然な呼吸を観察するために、呼吸自体を意識させないことが大事なポイントである。
脈拍や血圧を測りながら、自然な呼吸を観察していく。

体温

体温は測定部位によって温度が異なる。一般的には①腋下温、②口内温、および③直腸温での検温が実施される。
今回は最も多く使用されている「腋下温」の測定方法について確認していきましょう。

【測定手順】
①準備をする。
了解を得る。安静座位または仰臥位でリラックスした状態で行う。

②体温計を腋下に挿入する。
検温器は体に対して直角の方向で腋下に挿入する。

③測定する。
検温器が終了する電子音がなるまで、安静にして待つ。

①測定は左右差の問題もあるため、同側で測る方習慣をつける方が好ましい。
②麻痺を伴う場合は、非麻痺側で測る方が好ましい。

血圧

【測定手順】
①準備をする。
了解を得る。安静座位または仰臥位でリラックスした姿勢で行う。
測定する部位の肌を露出する。腕の場合は心臓の高さと同じにする。

②マンシェントを巻く
マンシェントを上腕の肘関節の上約1~2㎝のところに下縁が来るように巻く。この時ゴム袋をが上腕の前面に来るように巻き、皮膚とマンシェントの隙間に検査者の指が1~2本くらい入るようにしておく。

③聴診器を当て、加圧していく。
上腕動脈に聴診器を当てる。普段の血圧が分かるようであれば、普段の血圧に+20mmHg程度の圧力を加えていく。

④減圧し、コロトコフ音を聴取していく
血圧が正常の人の場合には脈拍ごとに2~3㎜Hgの速さで減圧していく。
最初にコロトコフ音が聞こえたところを収縮期血圧とし、コロトコフ音が聞こえなくなったところを拡張期血圧とします。
そのまま、10~20㎜Hgを減圧し、コロトコフ音が聞こえないようであれば、速やかに圧を抜き、終了する。

以下の理由により、血圧の測定値における変動がある。
①体位(立位、座位、仰臥位)
②上腕の太さ
③動脈硬化症
④多血症
⑤肥満
⑥貧血症
⑦時間的変動
⑧精神状態
⑨飲酒や喫煙
⑩部屋の温度

これらの条件下では血圧の変動がみられることがあるため、一度の測定値だけでは信頼性が少なくなり、再測定を行う場合がある。

バイタルサインの基準値

バイタルサインの基準はあくまで基準値であり、年齢や性別、精神状態など様々な因子により変動があるため、普段のデータを集めておくことも必要になる。

脈拍数
60-90回/分
呼吸数14~18回/分
体温36.5℃前後
血圧140mmHg/90mmHg以下

まとめ

バイタルサインのチェックは体の患者さんの日々の状態の変化、体の異常に早期に気付くための大事な作業です。
看護師だけでなくリハビリを行う上でも確認していくことが必要となります。
お互いに情報交換することで、より良いケアや運動提供が行えるものです。
当たり前に行うことだからこそ、しっかりと丁寧に行うように心がけてみましょう。

参考文献
・バイタルサイン~そのとらえ方とケアへの生かし方~
・フィジカルアセスメント完全ガイド

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