こんにちは。
作業療法士のゆうです。
新型コロナウイルスは世界中だけでなく日本でも流行が日々拡大し、多くの人々に影響を与えています。
健康被害だけではなく、マスクやアルコール等が入手困難となり、心配事が増え、落ち着かなくなる方もいます。
新型コロナウイルスの影響は個人だけではなく、学校などの教育現場や会社、イベントなど社会全体に多くの影響が出ています。
僕は訪問看護ステーションで働いているため、患者さんの家に行くことが必須です。
勿論、新型コロナウイルスの影響を心配して、訪問看護の利用を中断する方もいますが、高齢者や何らかの病気を持って自宅で過ごしている場合は、訪問して体調確認や服薬状況などの確認をしなければいけない方もいます。
訪問看護ステーションの場合は、事業所内に新型コロナウイルス感染者や濃厚接触者が出た場合は一時的に事業所を閉鎖しなければいけない可能性もあります。
一時的でも事業閉鎖になるということは医療行為が必要な利用者の在宅へ訪問できなくなるということなので、かなりピンチなのです。
訪問看護ステーションでは厚生労働省の通知に従いながら、感染予防対策やスタッフの健康管理に努めていかなければなりません。
この記事では僕の事業所で行っている感染対策をご紹介していきます。
出社前・退社後の体調確認
・出勤前に自宅で発熱していないか
・退社後も発熱していないか
スタッフが個人で体調を確認することが大切となります。
・寒気や倦怠感はないか
・咳などの症状は出ていないか
直行・直帰（早めの退勤）を取り入れる【不必要に事業所に戻らない】
新型コロナウイルスのように感染症が流行している（2020年2月末現在）場合には、事業所の方針で可能な限り直行・直帰が許されています。
いつ・どこで・誰が感染しているか分からないため、スタッフ同士も可能な限り接触しないようにしています。
事業所にいなくても、スタッフとの連絡は必要であれば電話やメールで取り合うことが出来ますし、他の事業所からかかってくる電話は固定電話から転送出来るので業務に支障をきたすことはありません。
管理者は事業所にいることが多いので、他の事業所から来たFAXや書類などを確認し、担当スタッフへ必要な情報を伝えます。
看護・リハビリ記録は本人用に支給されている会社用のPCを持ち帰り、自宅で訪問記録を入力しています。
早めに身体を休めることも出来るし、自分の免疫を高めることにも繋がると思います。
早く帰れるから遊びに行ってはいいということではなく、勤務時間はしっかり自宅待機。
手洗い・消毒の徹底【帰社・訪問時】
訪問看護での感染対策には手洗いを徹底することが大切です。
・訪問した時（利用者に触れる前）
・清潔・無菌操作の前
・体液に曝露された可能性のある場合
・利用者に触れた後
・利用者周辺の物品に触れた後
※1：利用者や周辺物品に触れた手で、自分の眼や鼻、口元などに触れないことが非常に大切です。
※2：訪問に車を利用している場合は、利用者の家を出た後にさらにアルコール消毒を行います。
何らかの事情で、訪問した際に手洗いを行わせてもらえない場合は、アルコールや除菌シートなどで手指衛生を行わせてもらい、対応させてもらうこととなっています。
手洗いの方法
【正しい手洗いの手順】
①石けんを泡立てながら手のひらどうしをよくこすり合わせる
②両手の甲をこすり洗いする
③指の間を洗う
④親指と手のひらをねじり洗いをする
⑤指先・爪の間を洗う
⑥手首を洗う
・最低15秒以上かけて洗うことが大切です。
・動画では、手を泡でこすっている様子しかありませんが、流水で泡を流す際にも同じ手順で同じ時間をかけて行うと効果的です。（泡が残ってしまっては菌が残ってしまう可能性もあります。）
・手を洗った後は清潔なタオルやペーパータオルなどで水分をよく拭き取って乾かす
手指衛生の持ち物
利用者の家に訪問した際に手洗いは必ず行います。
しかし、利用者さんの家では正しく手洗いを行えない可能性があるため、訪問時に持っていくものがあります。
・手洗い剤
・消毒液
・ペーパータオル
・ハンドケア用品
ハンドケアは①皮膚常在菌の増加や②病原菌の獲得・定着 ②菌の付着した落屑の飛散を予防してくれます
・ビニール袋
マスクの着用
①マスクを着ける前にシッカリと手洗いをする
②マスクを鼻の形に合わせ隙間を防ぐ
③マスクを下まで伸ばし、顔にフィットさせる
使い捨てマスクはビニール袋に入れ、口を閉じて捨てる。
利用者や周辺物品などに触れた手、もしくはマスクに触ることで接触感染の危険性が生じるので、マスクには触れないようにすることが大切です。
感染症が流行している場合にはマスクを着用しないと、利用者さんからクレームが入ってしまう場合もありますよ。
また、高齢者や呼吸器疾患、ガン末期などターミナルの利用者は抵抗力が弱いため、自分以上に注意しないといけませんね。
利用者さんへのお願い
感染を予防するために、スタッフだけが注意するだけでなく、利用者さんにもお願いしています。
万が一、利用者さんやご家族に新型コロナウイルスの感染者・濃厚接触者が出た場合にはしばらくお休みを検討する必要があります。そのため、当日の訪問前だけでなく、訪問日以外でも発熱が続いた場合にはお知らせしてもらうようにお願いしています。
他にも、利用者さんに感染予防を促しています。
・手洗いを日頃から声掛けすること
・嚥下に問題がない方へはうがいを声掛けする
・栄養を取って、睡眠をしっかり取ること
・部屋を暖かくする、湿度を保つこと
・趣味などの楽しみをちゃんと楽しむこと
など、免疫を高める方法をお伝えしています。
まとめ
・訪問看護ステーションは厚生労働省の通知に従い、感染予防対策とスタッフの健康管理に努めている。
・直行・直帰制度を利用し、スタッフ同士の関りも最小限にし、事業所内での感染拡大を予防している。
・訪問時の手洗いの徹底する
・マスクを常時着用する
・利用者さんにも発熱があった場合は報告してもらうようにお願いする
・利用者さんにも感染予防対策をお伝えする
2020年度は新型コロナウイルスの影響もあり、インフルエンザの流行は軽減しているようです。
色々なニュースがあり、不安な気持ちが増えることもありますが、それでも個人個人が出来ることは限られます。
やるべき感染予防対策が分かったら、あとは不必要に心配するのでは、いつもの日常生活に戻ることが大切だと考えています。
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