リハビリの現場では患者さんから「手足が冷える」、「手先、足先が動かしにくい・痺れる」などの訴えもよく聞かれると思います。
手や足に触れてみると、実際に冷たいと感じる人も多くいると思います。
何らかの施術や運動後には手が温まり、血流が良くなったと感じることもあると思います。
ただ、手の温まりを指標にするだけでなく、実際の検査でも末梢循環の状態をチェックすることが出来るものがあり、僕自身はそれも一つの評価として使用していました。
方法も簡単で数秒でチェック出来るので使いやすい方法です。
爪床圧迫テスト(Blanch Test)とは
毛細血管充満時間(CRT)は爪床圧迫テストで末梢循環の状態をみる方法として使われています。
【方法】
爪の部分を5秒程強く圧迫し、離した後の爪の下の色が戻るまでの時間を計測します。
【結果】
圧迫を解放後2秒以内に爪の色が戻れば正常。
圧迫を解放後2秒以上戻らなければ、脱水症状やショック、低体温の可能性が考えられます。
【注意】
CRTは心臓の高さで爪を診る必要があります。心臓より高い位置でテストを行うと、CRTの時間は長くなります。また、心臓より低い位置で行うとCRTは実際より短くなりますので、注意が必要です。
おまけ
他にも末梢循環テストには「Allen Test」がありますね。
【方法】
患者さんのどちらか一方の手首(橈骨動脈と尺骨動脈)を強く圧迫します。
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患者さんには手をギュっと握りしめてもらい、数秒後に手を楽にしてもらいます。
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橈骨動脈か尺骨動脈のどちらか一方の動脈の圧迫だけを開放します。
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手の色調の観察を行います。(3~5秒程度で元の色に戻れば正常です)
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もう一つの動脈でも同じように行い、状態をチェックします。
手の冷えや痺れを持っている方への評価として使いやすいテストです。
循環の状態をみるのにお互いに分かりやすい評価であり、結果でもあるので知らなかった方は行ってみてくださいね。
また、このような検査を知っておくと、病院受診を進めたりすることも出来る場合もあるのでセラピストはしっかりと知識をつけて関わることが大事だと思います。
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